ボディメイクコラム

Column

2014/05/08

誰でもすぐに3kgは痩せられる

ボディメイクコラム

 

 

 

ダイエットを目指す人は、この記事のタイトルを見てとても魅力的に感じたのではないでしょうか。

「すぐ」と書きましたが、これは実質2~3日という期間を指します。果たして本当に痩せる事が出来るのか?

今回はそのメカニズムについて解説していきたいと思います。

 

 

 

すぐ痩せる方法は?

まず先に結論をお伝えしたいと思います。

答えは「断食」です。

そして痩せた3kgは、ほとんどが「水分」であるという事です。さらに、2~3日すればその体重は瞬く間に元通りになってしまいます。

本来のダイエットの目的は余分な体脂肪を減らすという事ですから、体脂肪がほとんど減らずに水分だけで体重を落としてもほぼメリットが無いのです。

 

 

 

痩せるメカニズム①

まず「断食」をするという事ですが、これは成人が1日に必要とするカロリー約2,000kcal/日を摂取しないということになります。

しかしながら、人は常に活動していますので、座り姿勢が多い生活の人でもだいたい上記のカロリーくらいは身体が必要としているわけです。それなのに栄養が身体に入ってこない場合、人はどこからそのカロリーを利用しているのでしょうか。

 

 

 

大きくは二箇所に依存しています。全身の「筋肉」、そして「肝臓」です。

この二箇所には、カロリーが不足したときの為に「カロリーを貯蓄しておく機能」が備わっています。その貯蓄量は筋肉と肝臓を合わせて、約2,000kcal分です。

 

 

 

なんとなく繋がりましたか?

 

 

 

2~3日くらい絶食すれば、不足したカロリーをこの二箇所からどんどん引っ張ってきて利用するのです。

 

 

 

痩せるメカニズム②

ここからさらに深く解説していきます。

先ほど解説した、筋肉と肝臓に貯蓄されていたカロリー。これは「グリコーゲン」という糖質が形を変えたものなのですが、この物質自体を体内に貯蓄しておくためには、細胞レベルで水分が必要になります。そして貯蓄の上限量である約2,000kcal分のグリコーゲンを保持するために必要な水分量は約「3kg」です。

もうお分かり頂けましたね。

 

 

 

まとめ

断食をすれば、人は不足したカロリーを筋肉と肝臓に貯蓄されているグリコーゲンを利用して活動する。貯蓄量の上限は約2,000kcal分。それを保持する為に必要な水分量は約3kg。

 

成人が1日に必要とするカロリーも2,000kcal程度で、2~3日断食すれば2,000kcal分のグリコーゲンを使い切るのには十分な日数と言える。

 

2,000kcal分のグリコーゲンを使い切れば、グリコーゲンを保持しておく為の水分約3kgが必要無くなるので、不要な水分は汗や尿となって排泄される。

 

つまり3kg痩せる。

 

ただし、この3kgは大半が水分であって、体脂肪はほとんど減っていません。そして、通常の食事に戻せば、早ければ2~3日でグリコーゲン貯蓄量が元に戻り、故にそれを保持する為の水分量が3kg必要となり「3kg太る」という事になります。

 

結論としては、2~3日の断食ダイエットは「ほぼ無意味」です。

 

よく断食をして身体を浄化するなど謳われていますが、それには根拠が曖昧で、酵素ドリンクなどを販売するための宣伝文句と考えられます。

 

今回は「してはいけないダイエット法」をお伝えしました。惑わされずに断食はやめましょう。

 

※この記事は現代医学を視点に記述しています。断食が適切である理由も諸説ありますので自分の身体と相談しながら試していくといいでしょう。