ボディメイクコラム

Column

2014/02/02

ダイエットの鉄則を覆す

ボディメイクコラム

今回は計算式も入っているので少し難しいかもしれません。ですが出来るだけ分かりやすく解説していきたいと思います。なお「エネルギー、カロリー」という二つの単語は「カロリー」で統一して表記しています。意味は基本的に同じです。

 

 

摂取カロリー < 消費カロリー では痩せない?

 

ダイエット成功の為の必勝法!といえば圧倒的によく聞くのがこの計算式

 

【摂取カロリー -(マイナス) 消費カロリー】

 

“食べたカロリー量より消費したカロリー量が上回れば痩せていく”という理論です。

この場合、まずは今の自分が「1日に必要とするカロリー量」は何kcalなのかを知らなければなりません。

これを知るには、厚生労働省をはじめダイエット関連のWebサイトで公表されている計算式を利用するのですが・・・これほどあてにならないものはありません。

 

次がその計算式です。※計算に必要な数値一覧表は省略させて頂きます。

 

【基礎代謝基準値(kcal)×体重(kg)×身体活動強度指数】=1日に必要なカロリー量

 

 

ケーススタディ:PCCS花子さんの場合

?

例えばこんな人がいたとします。

 

氏名:PCCS花子さん

年齢:50歳

性別:女性

身長:155cm

体重:55kg

・仕事は週4日で座り姿勢中心のパソコン業務

・休日はたまに30分程度のウォーキングをする

 

この場合を先ほどの計算式に当てはめ、1日に必要とされるカロリー量を算出すると、

20.7(kcal)×55(kg)×1.75=1992 ※小数点以下切捨て

となります。

 

計算上、PCCS花子さんは1日に1992kcalまでの食事量にすれば太らない事になっています。

だから痩せる為にこの1992kcalを下回るように食事量を調節して・・・

1ヵ月間、1日250kcalの食事制限をしようと決めたとします。

そうすると、

 

30(日)×250(kcal)=7,500

 

やった!1ヵ月で7,500kcalも制限出来る!

脂肪1kgのカロリー量は7,500kcalだから、

7,500(kcal)÷7,500(kcal)=イチッ!!!

 

約1kg体脂肪量を落とすことが出来ると分かりました。

 

しかし、現実はこんなに上手くいかないのです。

 

 

大事なのは「1日に必要なカロリー量」が実際何kcalなのか

 

計算式をもとに算出した「1日に必要なカロリー量」を前述しました。

これは研究者がデータを集めて作り出した統計学です。すなわち例外が存在して当たり前ということになります。

 

PCCS花子さんの話に戻しましょう。

花子さんが1日に必要なカロリー量は、計算上1992kcalでした。

そして1日に250kcalの食事制限、つまり1日に1742kcalまでの食事なら大丈夫!と意気込んでダイエットを始めました。

実際に30日間このカロリー量(1742kcal)までの食事を摂っていた花子さん。

 

結果は・・・

 

なんと花子さんは1kg太ってしまいました。

 

なぜ!?!?

 

逆算してみましょう。

1kg太ったということは、30日間で7,500kcal余分にカロリーを摂取してしまったということです。1日に換算すると250kcalのカロリーオーバー。

でも計算式上は1日250kcal制限していたのに・・・

 

答えは簡単。「1日に必要なカロリー量」の実数が間違っていたのです。

 

何度も繰り返しますが、250kcal制限したうえでの1日の目標摂取カロリーは、1742kcalでした。

花子さんはそれでも太りました。

つまり、1742kcalという実数自体が、本来PCCS花子さんが1日に必要だったカロリー量を250kcalオーバーしてしまっていたという事です。

 

花子さんに本当に必要な1日の摂取カロリー量を計算するには、

1742(kcal)-250(kcal)=1492

1492kcalです。

 

花子さんが30日間で1kg痩せる為に目標設定するべき1日摂取カロリー量は、

1492(kcal)-250(kcal)=1242

1242kcalだったわけです。

 

 

本当に正しい知識を持った専門家に指導を受ける

 

今回のケースでは、実際に花子さんが1日に必要とするカロリー量の実数を見誤り、毎日カロリーオーバーの食事を摂ったことで太ってしまったという内容でした。

しかし前述した計算式だけを頼りにダイエットすると、驚くほどこのような実態が起きます。

 

では間違った目標設定をしない為にはどうすればいいのでしょうか。

 

こんな時こそ、専門家の指導・アドバイスを受けましょう。

少なくとも先ほどの計算式に当てはめたダイエット指導を受けても、成功する確率は低いと考えます。個々の生活スタイルを基に、その人の「1日に必要なエネルギー量」を見極める事が出来る指導者にダイエット指導を受けましょう。

 

 

まとめ

 

今回のテーマは少し難しかったでしょうか。

しかしダイエットを成功させるうえでは非常に大切な内容です。

“決められた計算式” でダイエットせず自分の “いま” を知ることで、「ダイエットの鉄則」を覆すことは出来ます。あなたの「1日に必要なカロリー量」、そして「痩せる為に目標設定すべき摂取カロリー量」は何kcalなのでしょうか?

“指導者選び” があなたのダイエット成功を大きく左右させるかもしれませんね。