2020/02/09
「Scientific basis」の落とし穴
ボディメイクコラム
Scientific basis (科学的根拠) の仕組みを理解しておこう
科学的根拠とは言うまでもなく、研究・実験により証明された「事実」です。
そして、科学的根拠に必要とされるのは「汎用性(はんようせい)」です。つまり、より多くの人に適合し当てはまる可能性が高く、世間に広めても信頼される一つの「パターン」だと言うことです。※今回記しているのは対人研究の観点です。
例えば、科学的根拠のない「薬」は服用したいと思いませんよね。
鋭い方なら既にここで気付いたかもしれませんが、“より多くの”と言うのは100%と言うことではありません。1,000人を対象にし1,000人にその結果がでたものが科学的根拠として世に広まる訳ではないのです。
つまり例外が出た場合にその例外のケースは、一般消費者が見聞きする公表内容からは除外されます。1,000人中800人が思い通り(仮説)の結果が出て、200人は例外であることもあります。
先ほどの「薬」の話であれば、一般的には多くの人に効き目がある薬だけど、自分が服用すると効き目を感じない。これが「例外」です。研究では証明されなかった副作用が出る可能性もあります。
また、科学的根拠として認められる「結果の合格率」を “何%に設定するか” は、研究機関や権利を持った人が決めることができます。
科学的根拠には、一種のカラクリと落とし穴があるのです。
「科学的根拠を信じるな!」と言っている訳ではありません。
例外の人がいるのです。
ここで大事なことは、その Scientific basis (科学的根拠) が自分に当てはまっているかを自分の身体を持ってどう感じるかです。
よくない例としては、自分が効き目を感じていないサプリメントや美容液があったとして、それを「科学的には証明されているから」と信じて飲み続けたり塗り続けたりするなどです。
Scientific basis のいいところは「安全性が高い」ところです。汎用化される時は「効果よりも安全性」が重視されるのです。しかしこれも過信することはよくありません。なぜなら「例外」が存在するからです。
情報や人、物を信頼・信用するときには、本物かどうかを見極める能力が「個人」に必要とされます。
自分で考えないといけないのです。
社会的権威や地位・名誉がある人に言われたから「鵜呑みにする」のは良くありません。
反対に、
社会的権威が無い立場の人の言うことだから「信じない」というのも良くありません。
もしかしたら、あなたの近くにいる “ホームレスのおじさん” が自分の人生を大きく変える一言を言ってくれるかもしれません。
誰が言っているかではなく、何を言っているか。
これ、大事です。
「この人、仕事で成功してこの辺りじゃ有名だけど、言っていることはぜんぜん心に響かない」
「この人、目立たない人だし、身だしなみもキレイじゃない、けど、たまに核心的なこと言う」
そう、世間にとっての本物かどうかではなく、“自分にとって本物かどうか” です。
科学的根拠のいいところは「安全性が高い」ことです。
汎用化される時は「効果よりも安全性の比率」が重視されます。
そして「例外があること」を忘れてはいけません。
消費者は、科学的根拠の落とし穴に気をつけながら、科学的根拠を上手く使いましょう。
時として “科学的根拠の無いもの” が自分を大きく変える材料になるかもしれません。
全ては、それぞれが生まれ持って携えた「本能・嗅覚」に帰属するでしょう。